ネッツトヨタ兵庫 FONTE
Features JULY 2007
チェコへ、いらっしゃいませ。
いま、おしゃれな人の間で売れている旅のガイド本はフランスの次に、チェコの首都・プラハなのだそう。その理由を知りたくて訪ねたプラハの街は、中世の時代がそのままに残された古都でした。教会や石畳、時折聞こえてくる鐘の音。そしてアンティークの店はもちろん、ふと手にしたお菓子のパッケージまで、甘くレトロな魅力がつまっています。スピードに追われる日常から私達をそっとワープさせてくれる。それが、いまチェコが愛される理由なのかもしれません。
プラハ・パノラマ散歩。
カレル橋
カレル橋
ヴルタヴァ川にかかるプラハ最古にして、最高に素敵な橋がカレル橋。全長520メートル、幅は10メートル。欄干には30体の聖人像が立ち、似顔絵描きやパフォーマー、路上の芸術家が一日中通行人を楽しませてくれる。まるで水の上の広場のよう。橋の上で願い事をすると叶う、という言い伝えもあります。

旧市街広場
カンパ
カンパ
カレル橋から山の手に向かって広がり、チェコ城に至る界隈がマラー・ストラナ。そこに水路で隔てられて浮かぶ小さな島・カンパは、チェコの中のもうひとつの楽園。

旧市街広場
ヤン・フス像を中心に、旧市庁舎、天文時計、ティーン教会、とゴシック、ルネサンス、バロック、とさまざまな様式の建物がずらりと囲んでいて、まるで建築博物館。中世の商業の中心地は、いまや世界中の旅人の憧れの地。オープンカフェの席は名物のビールをおいしそうに飲む人々を満載して、一日中にぎやか。
開けば、レトロな時間がそこに…神戸で見つけた、チェコの絵本たち。
はだかの王さま Babicka v jabloni
はだかの王さま
絵/ヨゼフ・パレチェク
作/アンデルセン
誰でも知ってるおなじみのアンデルセンの童話を、パレチェクのほんわりしたパステル画で描いた1冊。
Babicka v jabloni
絵/ヘレナ・ロキトヴァー
切り絵のようにシンプルな絵なのに、シックな色使いでこんなに大人っぽい。絵本の名門・アルバトロス社刊。
Tajemstvi oranzove kocky 人魚ひめ
Tajemstvi oranzove kocky
絵/ミロシュ・ノル
日本の今江義智を含む、複数の作家が作品を寄せている。挿絵以外の文章のページのレイアウトも斬新。
人魚ひめ
絵/ヨゼフ・パレチェク 作/アンデルセン
恋した人魚の悩ましい姿…。ぐっと大人っぽい繊細で妖艶なタッチの挿絵は、一枚の絵の中にいろいろな要素が読み込める。
かばのティリーネック DVAKRAT SEDM POHADEK
かばのティリーネック
絵/ヨゼフ・パレチェク
作/リブシェ・パレチコヴァー
32年生まれのチェコアート界の長老・パレチェクの作品は、言葉以上に色彩が雄弁。いろいろな生き物に変身するティリーネックが最後に「なりたいもの」って何?
DVAKRAT SEDM POHADEK
絵/イジー・トルンカ
絵本作家から人形アニメの巨匠になった、チェコの国民的芸術家・トルンカの1冊。動物たちの描写にはアニメに通じる生き生きとした生命感が。
チェドックザッカストア
元町に見つけた、小さなチェコ!
本棚には現地で買い付けるチェコの絵本がぎっしり。表紙や挿絵が可愛いにはもちろん、作られた年代によってチェコの社会を反映したトーンがあらわれているのも見所のひとつ。素朴な雑貨や東欧のアンティークもある。
チェドックザッカストア
神戸市中央区栄町通1-1-11-2F
078-393-3822
13:00~20:00 木曜定休

※日本語版の絵本の取り扱いは、プロジェクトアノ TEL 06-6362-1024