器って、なんだかややこしくて敷居が高いようなイメージを持ってる人も多いのではないでしょうか?作家ものとか窯元が…とか、古い器やコレクターの世界だってあるし、模様で呼び方が決まってたりして…。でも、器って洋服と一緒なんですよね。ザックリはおれる生成りのセーターのような土もの、基本の白シャツのような白磁、プリントアイテムのように鮮やかな絵付けの器…。毎日使うものだから、服を着るように色んな器をテーブルにのせてみて下さい。オシャレな人ほど、はまるはず!
大き目のトンカツを乗せた例ですが、白い部分も適度に出て、おさまりがいい。
西洋の皿のサイズで「ミート皿」と呼ばれる直径約24cmのお皿が、日本の八寸皿にあたります。写真のようにメインの皿としても映えます。これよりすこし小ぶりの六寸皿や七寸皿でも手頃に使えるでしょう。
シンプルな無地の器ばかりでは、テーブルがどうも殺風景になってしまいがちですよね。全体にびっしり柄が入っているような器の場合、のせるお料理の方をシンプルにすればバランスがとれます。たとえば盛る料理を「単色」にしてみては? 柄物スカートのトップは無地がスッキリするように、派手な器には料理の色を引き算しましょう。
かぼちゃの煮物、玉子焼きなど、シンプルなお料理なら、複雑な柄の入った器も大丈夫。
そば猪口は飾っても可愛いし湯呑みにしてもお酒を飲むのもいけます。染付の青い色は和にも洋にも合うのも強み。花器にしたり、ちょっとしたスナックを入れてテーブルにあしらうだけで、粋なコーディネイトができますね。
あまりにもお料理が器いっぱいにのってると品がありませんし、かといってスカスカなのも貧相。器の盛り付けには「余白」が大事。そして、同じたっぷり盛るにしても「高さ」を出すとスッキリ。仕上げに天盛りの薬味を添えれば…ほら、品よく見えませんか?
売られている器は、ほとんどすぐ使える状態になっているものですが、土鍋など土ものは、米のとぎ汁に漬けて煮立てると割れにくくなると言われています。焼き締めの器は、油を吸って油じみが出来る場合がありますので、慣れるまでは湿らせた状態で使っても。
ひとことで器と言ってもさまざまなものがあります。芸術的な絵付けがされているもの、漆でまとわれたものなど高級な器から、ほんのりあたたかみを感じる日常使いのものまで。
テーブルのスパイスとなるのは、薬味や箸置きにもなる「小もの」の器。青白いものから緑っぽい色まで白といっても様々な表情を見せる「白磁」。遊び心満載。思わず目に留まるのは、楽しい「絵付け」のもの。スッピンの器を手でも味わう「土もの」の素朴さは、料理をもおおらかに包みます。さまざまな器を服をコーディネートするように楽しむのも、また面白いものですね。